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木嶋被告二つの顔、偽肩書で「婚活」…連続不審死(読売新聞)

 連続不審死事件で1日、交際相手を「練炭自殺に見せかけて殺害した」として、木嶋佳苗被告(35)が殺人容疑で逮捕された。

 詐欺の疑いで昨年9月に逮捕されて130日目。7度目の逮捕となる。木嶋被告を知る人たちは「礼儀正しく、控えめ」と日頃の姿と事件の隔たりに戸惑う。一方、「ピアノ講師」「フードコーディネーター」の肩書はウソで、インターネット「婚活」サイトなどで独身男性と交際し、現金をだまし取ったとされる。

 木嶋被告は昨年8月までの約3年間、東京都板橋区にあるマンションに1人で住んでいた。殺害された交際相手の大出嘉之さん(当時41歳)が最後の夕食を取ったのはこの部屋。木嶋被告の手料理のビーフシチューを食べた半日後、埼玉県富士見市の駐車場に止められたレンタカーの中で、遺体で発見された。

 マンション管理会社の社長は、「(木嶋被告は)化粧やアクセサリーは控えめ。体形を隠すようなゆったりした黒いワンピースをよく着ていた。入居時に『仕事は出張音楽講師でピアノを教えている』と説明していた」と話し、悪い印象はない。

 月約13万円の家賃はきちんと納めた。あいさつすると、いつも会釈を返した。1年前のバレンタインデーに贈られた手作りクッキーはプロ顔負けの味。「フードコーディネーターになった。お菓子作りの教室を開きたい」とはにかんだという。

 木嶋被告はこの頃、3か月間で受講料70万円のフランス料理の学校に通い始め、所有するドイツ製外車を同じメーカーの上級クラスに買い替えていた。社長が、ピアノ講師などの肩書が虚偽だと知ったのは事件発覚後。「礼儀正しいし、人をだますようにも見えなかったのだが……」と首をひねる。

          ◇

 木嶋被告は北海道東部の別海町に生まれた。近所の人は「おとなしい」「弟と2人の妹の面倒をよくみていた」と口をそろえるが、高校卒業まで交友があった主婦(34)は「大人びていて、ほかの生徒とは違った」と語る。

 高校は進学コースに在籍したが、選んだのは都内の大手ファストフード会社。1993年3月に上京したが、ほとんど働かずに退社し、96年に入学した都内の私立大経営学部の夜間も、学費未納で1年で除籍になっている。

 木嶋被告はその後、目黒区で暮らし、ネットオークションにウソの出品情報を出して10万円をだまし取ったとして、03年3月、警視庁に逮捕された。有罪判決を受けたが、周辺に「疑いが晴れた」と語っていた。

 一方、木嶋被告は、料理や結婚観などを書き込む自分のブログを作っていた。

 埼玉、千葉県警の調べで、木嶋被告は、大出さんら不審死した男性をはじめ、独身や高齢の男性とサイトを通じて知り合いになり、総額1億円以上を手にしたことが判明。いずれも「結婚したら尽くします」「しっかり介護できます」と近づいていた。途中でだまされていると気付いた男性は、ほとんどいなかったという。

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